先日、滋賀県高島市今津の座禅草群落に行ってきました。
サトイモ科の座禅草の開花時期は、1月から3月と寒く雪が積もるような時期ですが、肉穂花序(ニクスイカジョ)で発熱をして、雪の上に顔を出すことが出来るそうです。この発熱機構には哺乳類が持っている褐色脂肪細胞と同様にミトコンドリアの脱共役タンパク質(UCP)が関わっているとのことです。また、座禅草は英語でスカンクキャベツというように、開花時期に悪臭を放つようです。寒い時期でもいち早く開花し発熱することで、雪を溶かして顔を出し、くさい匂いで虫を誘って受粉を可能にするのが、彼らの生存戦略なのです。しかし、今回は開花時期の終盤だったせいか、匂いはあまり感じませんでした。
写真は、ザゼンソウ。肉穂花序とは中央のキウイのような形の花の集団。もう一つの写真はマウスの褐色脂肪組織のUcp1を茶色に染めた写真。