私は元JTの研究者です。JTで何年間も治療用抗体の開発研究や触媒抗体の基礎的研究分野で仕事をしてきました。この時の経験を元にして、現在は small linear-epitopesを識別する抗体の同定と単離の研究に焦点を当てております。抗体libraryはマウスscFv、重鎖可変領域(VH)、 軽鎖可変領域(VL)、サメ IgNAR可変領域、ラクダVHHなどから作製します。これらの抗体分子をphage g3pタンパク上に発現させます。選択を繰り返し、最上の結合を示す抗体を同定します。この手法は進化分子工学と呼ばれます。このようにして得られた抗体 を順番にoverlapさせて最終的には未知のpeptideの配列解析を可能(整列エピトープマッピング)にします。我々はこれをSequencing by Ordered Clones by Sequential Overlappings (SOCSO)法と名付けています。これは丁度hybridizationにより DNA配列を解析する方法に類似したpeptide版の配列解析法と言えます。