長浜バイオ大学ペプチド科学研究室
Laboratory of Peptide Science, Nagahama Institute of Bio-Science & Technology

本文へジャンプ

からだをコントロールする新しい生理活性ペプチド、「クリプタイド」を探索・発見し、その生理機能を解明するとともに画期的新薬や高機能食品を創造する

 生体はその恒常性を維持するため、構成する組織、細胞間で互いに多くの情報をやりとりしている。これら情報のやりとりには、多くの神経伝達物質や ホルモンなどのペプチド−タンパク質性因子が関わっており、この機構を明らかにすることは、生体内で営まれる"いのち"の不思議を解きあかすことであると いっても過言ではない。またこの過程で明らかとなった物質そのものが新しい治療薬や検査薬になり得たり、それらの開発に大きなヒントを与えることが期待さ れる。
 このため情報伝達物質を生体から抽出したり、分子生物学的手法を用いることによって同定し、その実体を明らかにする研究が精力的に行われた結果、多くの 因子が同定されてきている。しかし生体内反応は非常に複雑であるため、様々なポストゲノムあるいはプロテオームプロジェクトが進行している現在でも、関わ る情報伝達性物質が完全に解き明かされているとは言い難い状況である。

 そこで我々は、ペプチド性の生体内情報伝達物質の単離・同定と、その生体内での役割を解明する研究を行ない、ミトコンドリアタンパク質をはじめと した多くの細胞内機能タンパク質断片が、従来考えられていなかった生体機能を持つことを明らかにし、これら新規ペプチドを総称してクリプタイドと命名して いる(Biopolymers, 2007, 88, 190)。また、これらクリプタイドが関与する新たな生体調節機構を示唆している(図1)。さらに多くのクリプタイドが協奏して作用する情報伝達機構、「Accumulative Signaling」の存在も明らかにしている(図2)。

 これらの結果を踏まえて、国内外の諸研究機関と共同して新しいクリプタイドを系統的に探索するとともに、それらが構成する新しい情報伝達機構、 「Accumulative Signaling」にかかわる受容体分子やシグナル分子を同定し、そのメカニズムの解明を行う。そして、これら一連の研究を通じて、新規受容体分子やシ グナル分子など、新しい創薬ターゲットを提供するとともに、治療薬や診断薬ならびに治療法さらには機能性食品の開発を行うことを目的とした研究を行ってい る。

 長浜バイオ大学ペプチド科学研究室 〒526-0829滋賀県長浜市田村町1266番地