群馬大・医に博士研究員で転出した織田さんのアホロートルTRPA1論文が出版になりました。広島大・両生類研に行かれた荻野先生も共著です。
Functionalproperties of axolotl transient receptor potential ankyrin 1 revealed by theheterologous expression system.
Oda,M., Ogino, H., Kubo, Y., Saitoh, O.
NeuroReport 30 :323–330
動物が温度感受性などに使っている侵害刺激センサーのTRPA1は、陸上動物では閾値の明確な高温センサーになっていますが、水中に棲む魚類のTRPA1は閾値が不明瞭で緩徐に高温活性化されることが、これまでの研究から分かっていました。そこで、この研究では、どの動物から陸上動物型の閾値センサーに変化したのか、生涯水中に棲む有尾両生類のアホロートルからTRPA1を見つけ出し、機能解析をしました。結果、アホロートルのTRPA1は、閾値約40℃から活性化される高温センサーであることが判明し、有尾両生類アホロートルの侵害刺激センサーは既に陸上動物型になっていると考えられました。