大島一彦研究室

過去の記事

霊長類ゲノム解析・人類集団多型解析による進化の研究
SNPmonkey
霊長類進化の過程で新しく誕生した遺伝子PIPSLについて調べています。各種霊長類ゲノムの必要な領域を実験で解読し(クローニングとシークエンシング)、相同遺伝子を比較解析することにより、転写調節やタンパク質機能の変化を読み取ろうとしています。また、世界各地の多数のヒトゲノムを調べ、PIPSLの多型状態を手掛りにして、人類誕生後にこの遺伝子に働いている力の性質や特徴を分析しています。
新遺伝子の機能・構造研究
HAL
ヒトゲノムから発見した新規遺伝子PIPSLの機能や構造を調べています。機能解析のための実験(結合タンパク質の探索)や、タンパク質の立体構造決定に向けた実験(タンパク質発現実験)などをおこなっています。
大規模ゲノム解析プログラムの開発
retroposon
全ゲノム規模で偽遺伝子を発見するプログラムを開発しています。解析結果をデータベース化したり、続々と解読される新たな生物ゲノムへの適用を試みたりしています。
バイオインフォマティクスによるシステム生物学研究
ncRNAnetwork
レトロポゾンの網羅解析、新規非コードRNA(ncRNA)の推定、転写制御配列(cisエレメント)の同定など、先進的テーマにも鋭意取り組んでいます。ヒトゲノムの40%以上は、SINEやLINEなどの転移因子です。詳細は解説を見てください。近年、タンパク質をコードしないRNA(ncRNA)が大量に検出され注目を集めています。生命は構成部品の単なる寄せ集めではなく、要素間の相互作用によって複雑・巧妙に制御されたシステムであるとの認識が、研究者の間に広がっています。遺伝子の転写を相互に調節するシステムを特に、転写制御ネットワークと呼び、ネットワークの実体や調節塩基配列(cisエレメント)の解明が課題となっています。

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